【外務員】 #07_ 債券業務

2018. 11. 19. 10:38

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#07_ 債券業務 

https://youtu.be/ACjojElINkM


※10点問題が出題


債券業務の重要ポイントについてお話しします。


債券業務は非常に配点が高く、

計算問題などの10点問題が複数出題される事が特徴です。


そもそも債券って、あまり馴染みがないですよね。


企業などが直接、投資家から借金をするというものが債券になります。


まず、仕組みや用語などをしっかりと押さえた上で

10点問題対策をきちんと行いましょう。


債券とは企業や国などが投資家から直接お金を借りる、

いわば借用証書のようなものです。


これを買った投資家は満期まで利息がもらえます。


そして満期にお金が戻って来る、こういう金融商品なんですね。

代表例が国が発行する国債です。


満期は様々なものがあります。

代表例は10年国債、いわゆる長期国債です。

但し、国債は自由に発行できるものではなく、

目的に応じて法律に基づいて発行されているという事になります。


債券は借用証書ですからイメージしてください。

借用証書には いくらって書いてますね。


例えば、100万円とかこれを額面とか、額面金額と言います。

借用証書一枚に書かれてる金額の事です。

いろんな金額があるんです。


1万円のものを5万円のものを100万円のものもっともっと大きい金額なもの、

どんな大きさの額面金額の債券であっても、

価格は額面金額100円当たりいくら、というように表されます。


例えば 100円で発行されるよ、とか

99円で発行されるよとか、

101円で発行されるよなどという言い方をしたり、


今この債権は99.5円であるというように

額面金額100円あたりの価格で表示されるというのが、

まず、初めに理解しておかなければいけない事です。


そして、満期には必ず額面金額で戻ってきます。

額面金額を100円当たりで表したのが債券の価格ですから

満期には必ず100円で戻ってくるという事です。


このあたりの仕組みを知っておかないと

計算問題が出来なくなってしまいますので、

しっかり押さえておきましょう。


なお、満期の事は正確には償還とか償還期限

という言い方をしています。


債券は有価証券ですから証券市場で発行されたり、

それから流通したりするものですから、

発行市場流通市場、2つあるというのは当然の事です。


また、債券は預貯金とは違いますので

発行された後も価格は日々変動しています。


但し、最後の満期日は100円で戻って来るというものなんですね。

どうして債券の価格が変わるのか、

一番大きな理由は世の中の金利の動きです。


簡単に言うと

世の中の金利の動きと債券価格は反対の動きをしますので

例えば、金利が上がったら債券価格は

原則、全て下がってしまうという仕組みになっています。


個人投資家の多くは一旦、債券を買ったら満期まで持つ事が普通ですが、

法人投資家や金融機関などが投資家となる場合には

途中で頻繁に売買を行うという事が多くなっています。


法人投資家や金融機関などが行う売買の手法としては

入替売買現先取引着地取引など変わった取引がありますので

特徴を捉えておいてください。


債券は借用証書でした。

ですから、買った投資家は満期まで毎年、利息がもらえて

満期にはお金が戻って来るという金融商品でした。


ところが、この債券に株式の側面が入ったものを転換社債と言います。

正式名称は転換社債型新株予約権付社債と言います。


これは普通の債券のうち、会社が発行した社債であるんですが、

途中でその会社の株式に変更したいと言えば、

株に変えてもらえるという

特別な権利のついた社債、会社が発行した債券の事なんです。


試験では10点問題として転換社債自体の価格が変動する要因、

それと計算問題が頻出となっています。


まず、転換社債はどのように価格が動くのかという事ですが、

債券の側面としては先ほど申し上げた、

世の中の金利の動きと反対の動きをするというのは同じになります。


あと、株式の側面がありますので

例えば A社株式の転換社債の価格は 

A社株式の株価が値上がりすれば、

転換社債も同じ会社が発行したものですから上昇しますよね。


今は金利と株価だけ、申し上げましたが、試験では4つ出てきます。

テキストでは表に纏まっています。

転換社債の価格の動く要因、必ず押さえておいてください。


そして、転換社債の計算問題対策です。

よく出る問題はズバリ「乖離率は何パーセントですかという問題なんです。


乖離というのはどれだけ離れているのかという事です。

何と何がどれだけ離れているのか」という事ですよね。


転換社債の価格とパリティ価格というものを比較して

何パーセント価格がずれているのか

これを乖離率と呼んでいます。


パリティ価格、初めて聞く方が多いでしょう。

これは自分で計算します。


パリティ価格は公式にすると 

分母が転換価格、

分子が株価となります。


実は 転換社債を持っている投資家が

その会社の株に変えたいと言った場合、

一株いくらで変えてもらえるのかというのは

初めから決まっているんです。


その価格を転換価額と言い、本当の今の株価と比べてどうなってるのか、

これを価格で表したものをパリティ価格と言い、

この価格と転換社債の価格を比較して、何パーセントずれているのか

というものが乖離率という事になります。


という事は 乖離率を出してくださいという問題が出てきた時には

もう手順は二つです。


まず、

パリティ価格を出す、

その後、乖離率を出すという事です。


公式自体はどちらかと言うとシンプルですので

分母や分子を間違えないように計算できるようにしておきましょう。


それではその他の債券の10点、

計算問題対策についてお話しします。


まず、頻出事項として利回り計算というのがあります。

利回りというのは1年間で何パーセント儲かるのか

というパーセントの事を言います。


これは投資家が債権を、いつ買って、いつ手放したかによって 

まず、3つの利回りに別れ、それ以外に1つありますので

全部で4つの利回りがあります。


試験ではどれが出るか分かりませんのでどれが出題されても

正確に計算できるように準備をしておきましょう。


まず、いつ買って、いつ手放したっかによって違うものが3つあります。

発行時に買って、満期まで持ってる場合の利回りが応募者利回り

途中で買って最後まで持ってる場合の利回りが最終利回り

いつ買っても構わないんですが、

途中で売った場合の利回りを所有期間利回りと呼んでいます。


公式にすると3つとも微妙に日本語が違ってくるので

このまま日本語で思うようとするとなかなか大変です。

日本語で覚える必要はありませんので形で覚えましょう。


分母が投資家が買った値段です。

分子が1年あたりの収益という事になります。


分子に注目するとまずは一年間の利息、利率ですね。

そして分子の右側に分数がまた乗っかっています。


これは買った値段と手放した値段を持っていた年数で割る事によって

一年あたりに直したものです。

これをする事によって 

分子全体が一年あたりの収益になるという事です。


そうは言っても 分数の右上の分数、

ちょっと面倒くさいなと思う人が多いと思います。

ですから、分数の右上の分数をすっかり省略してしまった、

利回りが最後の4つ目の利回りです。

これを直接利回りと言います。


この直接利回りは一番簡単な利回りです。

全部で4つありました。

全部きちんと計算できるようにしておきましょう。


利回り計算の反対とも言えるのが価格の計算です。

利回りは分かっているんだけれども、価格が分からないという場合があります。


その場合の価格の出し方公式があります。

これに当てはめて計算できるようにしておきましょう。


さて、債券は利息がもらえますが、

一年当たり何パーセントと決められています。

但し、一般的に年2回に分けて半分ずつもらえる事が普通です。


例えば、3月10日 と 9月10日の年2回、利息がもらえる債券を

皆さんが持っていたとしましょう。


3月10日に利息をもらった後、

一か月後に売ったと思ってください。

そうしたら、もう次の利息の支払いの時には利息はもらえませんよね。

売っちゃったんだから。


でも一か月は持ってたんだから一か月分の利息は欲しいですよね。

売った人が売った時にもらえる、

その中途半端な利息の事を経過利子って言います。


売った人がもらえる事は 

買った人に反対に買うという事です。

これは365日を1年とした日割りの計算をします。


決して難しくありませので経過利子がいくらなのか

当てる計算が出来るようにしておきましょう。


経過利子も含めて、債券を買った人が

証券会社や金融機関に

払わなければいけない金額がいくらなのか。


また、債券を売った人が証券会社や金融機関からもらえる

お金はいくらなのかの計算の事を債券の受渡代金の計算と呼んでいます。


経過率が絡んできますので、

株式の受渡代金の計算よりもやや複雑になります。

何を +して、何を ーするのか、

消して間違える事のないように理解をしておいてください。


自分の事だと思って考えてみましょう。

債券を買った人は 債券の値段に手数料を +して払いますが、

経過利子も払うので、結局3つ纏めて、払うという事になりますから

3つ足したものを払います。

公式にすると全部 +になります。


全部まとめて払うと覚えれば簡単だと思います。

一方、債券を売った人についてはいくらもらえるんでしょうか。


売った人は売れた値段をもらえるけれども、手数料は差っ引かれる、

でも先ほど申し上げたように途中までの中途半端な

経過利子をもらえるんですよね。


ですから、経過利子は + になりますよね。

ー になるのは計算式で言うと

手数料だけという事になります。


以上、債券についてはそもそも最初のルールがあります。


それは借用証書である額面金額に書かれてる金額がいくらであろうとも

額面金額を100円とみなして価格が表示されるという事でした。


このルールをまず、しっかり頭に入れていただいて、

今まで見てきたような債券の利回り計算や

それから最後にやった、受渡代金の計算、

そして途中で出てきた、転換社債に関わる計算問題など、

手順に沿って正確に計算できるように準備しておきましょう。


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by artis